わたしのドライブ好きは、まぁ前からここでも書いてきました。日本中あちこち行くし、表道を通るのはあまり好きじゃないから、つい、裏道とか、山を通る道とか、そんなとこを選んでしまいます。
もちろん、道路にはすごくお世話になってる。全国どこにでもちゃんと行けるよう、アスファルトの道路が整備されてるのは、ほんとに助かります。
でも同時に、なんだか疑問なんです。
道路つくるのって、ものすごい労力なの、知ってます？ 私は、ちょうどそっち系の仕事をしていて、道路の話が始まると、普通の人なら目を回すような額を平然と右から左に動かしてる。ちょっと数十メートルほど舗装道路を造りましょうか、と言うだけで何百万も動きます。国道舗装なんか、億単位の金が動くことだって珍しくありません。
実を言うと、それでもかなり安いほうなんです。というのも、道路舗装って言うのは、設計手法も確立してるし、豊富なノウハウを持った業者がいるし、現場にしたっていい道具がそろってる。材料もスムーズに供給されている。
だから、お金、というより、そこにはものすごい労働力がつぎ込まれてるんです。
それだけではなく、山の道路は地形をすごくいじります。たくさん掘って、たくさん土盛りして、たくさんコンクリートの擁壁をつくります。
ものすごい労力です。でも、そうしないと道路が通せないんです。
確かに道路は必要です。それはわかっています。でも、わたしにはなんだか、まだ納得できないんです。
地面をいじくり、遠くから良質の土や採石、アスファルトを輸送してきて、ものすごい労力でつくる道路。そこにガードレールをつくり、白線を引き、道路標識を置く。
ほんとにそんなものが必要なのかなぁ……。ふと、そんな気持ちになるんです。
地形はともかく、砂利敷きくらいでなんとかならないのかなぁ、そんな感じ。というか、こんなにたくさんの道路が必要なの？ って考えも。
道路が物流を促進し、経済が活発になる。輸送時間が短くなったり大量輸送が可能になって、モノの値段が下がる。道路は、それをつくる値段に見合った仕事をしているはずなんです。そんなことはわかっているんです。
それでもなんだか、まだ釈然としないのは、なぜなんだろう、そんな疑問も一緒に持ってみたりしてます。
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